筋肉の影響で坐骨神経痛
症状
10日前から徐々に右の脛(すね)あたりがしびれ始めた。
長時間立っていなければならないことがあり、その時は右のお尻からもも、右脛(すね)への重だるさとしびれが強く出た。
それ以降は、右に体重をのせると症状が誘発される。寝ていても若干のしびれを感じる。
分析
姿勢が左に傾いて右に体重を掛けないようにしていた。
整形学検査ではSLRで臀部の違和感と右脛(すね)へのしびれが誘発された。
触診では右の脊柱起立筋、腰方形筋、中殿筋、梨状筋、腸腰筋の緊張が顕著であった。
神経学検査では、感覚異常、筋力低下、反射の異常はみられなかった。
右のもも上げが左に比べてうまくできず、中殿筋などの外転筋群の筋力低下がみられた。(これは神経学検査での異常とは違う)右股関節の動きが全体に悪く、脊柱の胸部の後湾も強くなっいた。
施術
筋肉のバランスから考え、腸腰筋の緊張が殿筋への刺激になり、坐骨神経の圧迫を誘発したと考え、まずは腸腰筋の緩和をし、SLRをチェックすると、脛(すね)へのしびれがほぼ無くなった。
しかし、臀部への違和感が強くなった。そこで中殿筋と腰方形筋を緩和し再度チェックすると、殿筋の違和感も消失し、SLRでの症状は消えた。
次に立ってもらい右足1本で立ってもらうと、若干のしびれと違和感が再発された。
そこで骨盤と胸部を矯正し、加えて左の股関節の調整も行った。それにより、立った時の症状もほぼ消えた。
考察
今回の症状は坐骨神経痛で筋肉による圧迫が原因と考えられました。
一般的に脚にしびれがあることで椎間板ヘルニアと判断されることが多く、けん引などを繰り返しても症状が変わらないということが多い症状です。
腸腰筋の緊張や腰椎、胸椎の後湾が長く続くことで、拮抗する殿筋が影響を受け筋力低下を起こし疲労、過緊張を起こしてしまうことが原因と考えられます。
長時間座った後に立ち上がると腰が伸びずらい方や、長時間立っていると腰やお尻が疲れる方は注意してください。
※施術効果には個人差があります。