口が開かない (顎関節症の診断を受けた)

症状

35歳 女性 事務職
顎関節症による開口不全と顎の痛みを訴え来院。
以前から口を開けるときに顎から音がするのを気にしていた。
1週間前から顎の音が普段より気になりはじめ、4日前から痛みのために口が開けられなくなった。
3年前にも突然口が開かなくなり、口を開けようとすると顎に鋭い痛みが走る事があった。
当時、口腔外科を受診し顎関節症の診断を受け、テンプレートを作ったが最近は使っていない。
顎関節症や開口不全以外にも普段から肩こりや首の痛みを感じており、ここ数週間は仕事も忙しく疲労感も強く感じていた。

分析

初回検査時、指一本分しか口が開けない状態であった。
特に左の顎関節の動きが減少し、開口時に強い痛みを感じていた。
また、頚部の筋群と咬筋の緊張が強く見られ、著しく頚椎の可動域のバランスが崩れていた。

施術

施術まずは顎関節と咬むための筋肉(咬筋)のバランスを整えるため、頚部のバランスを整えるようにアプローチ。
初回は頚部の筋群の緊張を緩和しつつ頚椎の可動性のバランスを整えるよう施術を行った。
初回の治療後には指二本分は開口が可能になり、開口時の痛みは3割程度に減少していた。
2回目の治療時には前回のアプローチに加えて咬筋自体のバランスも整え、治療後には指三本分の開口が可能になっていた。
5回目の治療時には指三本半分の開口が可能になり、開口時の痛みもなくなっていた。

考察

今回のように痛みによって突然口が開かなくなる場合、頚部の問題が原因になることがあります。
顎の骨(下顎)は頭蓋骨にぶら下がるような形になっており、口を開くときにはに重力も使っています。
ですので、頚部の歪みが原因で頭部の位置が左右に傾ぐ様な状態になると口を開く動きのバランスも崩れてしまいます。
結果的に開口運動のバランスが崩れるために顎関節へ不均衡な負荷がかかり咬筋(咬むための筋肉)の過緊張などを引き起こします。
繰り返して口が開き難くなる方は頚部の歪みや肩こり首コリと関連がないか一度チェックする事をお勧めします。

※施術効果には個人差があります。