寝違えて首が動かない

症状

寝違えによる首の痛みを訴え来院。
朝、起きた時に首に違和感があり、徐々に痛みが出始めた。
出勤時には寝起きと比較しても首の痛みは悪化しており、痛みのため首を動かすことが出来ない。
昨晩は残業があり、いつもより睡眠時間が短く、湿度が高かったのでクーラーを付けたまま寝てしまった。

分析

来院時、痛みの為、首をほとんど動かすことが出来なかった。
首の可動域検査においては、殆どの動きで痛みが見られたが、頸部の伸展(首を後ろに倒す動き)は可動域の減少が見受けられたが、寝違えによる痛みは再現されなかった。
また、頭をやや左に傾けるような姿勢で固まっており、首を真っ直ぐにすることも出来ない。
安静時に痛みはなく、首を動かすときと歩行時の振動などで痛みが再現された。
右頸部の筋群の幾つかに筋機能低下が見られ左の頸部は過度に緊張していた。

施術

痛みを軽減し、可動域を拡げるために左右の頸部筋群のバランスを整えるようにアプローチ。
緊張の強い左頸部を他動的に緩め、機能低下を起こしている右頸部の筋群との調整を行った。
また、頸部の筋群が極度に不均衡な状態に有るため、補助的に頚椎の関節軸を調整した。
初回の施術後には頸部の可動域は8割ほど改善し、日常生活範囲では殆ど痛みのない状態まで回復。
3回目の施術後には可動域は通常に戻り、痛みも消失した。

考察

今回のケースは、夏場やジメジメした時期に多い寝違えの典型です。
クーラーによる冷えが直接的な引き金になり、冷風によって筋肉が冷え、寝方によって首の筋肉を痛めてしまうというケースです。
また、寝苦しくて寝相が悪い事なども影響します。
予防法としては、①寝るときには仰向けで ②クーラーや扇風機の風を直接当てない ③冷えないように心がける、を基本にして下さい。

※施術効果には個人差があります。