ヘルニアの診断を受けた(左足のしびれ)

症状

59歳 男性
整形外科にて椎間板ヘルニアと診断を受け、左腰から足にかけての痛みとしびれを訴えて来院。

昨年からだんだんと腰が痛くなり、コルセットで誤魔化していた。
痛みが続くので整形外科に行きレントゲンの結果、「椎間板ヘルニア」と診断を受けた
2ヵ月ほどで痛みは落ち着いていたが、9ヵ月ほど前から歩く際に、左足の着地がペタン、ペタンという感覚が始まった。

その後に痛みが強くなり、歩くとしびれと痛みが強くなり歩行がきつくなった。
座っている方が楽で、朝起きる時は痛い。
3ヵ月前に整形外科に行きレントゲンでは問題なく、MRIにて椎間板ヘルニアと診断を受けた。
1分も続けて歩けず、休みながら通勤などしている。

分析

姿勢では左足に体重をかけることができず体が右に傾き、腰を反らすと痛いので前かがみの姿勢を常にしていた。
神経学検査では、L5、S1の感覚と運動に障害が出ていた。(反射は問題なかった)
整形外科検査では、SLRで陰性であった。
左の殿筋、大腰筋、大腿直筋、右の大腰筋、腰方形筋などに過緊張がみられた。
股関節、骨盤、腰椎、胸椎、での連動性が崩れていたが、痛みによる逃避が強いため正確な原因を探るのが困難であった。

施術

この時点で、「椎間板ヘルニア」「脊柱管狭窄症」「梨状筋症候群」または複合していることを考慮し施術にあたった。
まずは、逃避した影響で過緊張した筋肉を緩め、必要な個所へストレッチを加えた
その時点で痺れが半減し、まっすぐ立つことが可能になった
その後2回の施術で、筋肉に加え股関節、骨盤、腰椎にモビリゼーションをし症状が3割に軽減した。
体が起きるようになったので、マッケンジーが適応か検査し、大丈夫であったので施術を行った。
計8回の施術で痛みはほぼ消失。しかし、左足の拇趾付近のしびれと筋力低下は残っている。
現在継続施術中で、しびれと筋力は徐々に回復している。

考察

今回のケースは、椎間板ヘルニアから始まり、逃避による影響で大腰筋などの過緊張を起こし、椎間板内圧を高めて痛みが増幅していたと思われます。
はじめに感じていた着地のペタンとういう感覚は、前脛骨筋の筋力低下が疑われます。
この時点で、ヘルニアによる神経圧迫が起きていたと思われ、対処が必要だったと思います。
神経圧迫は、痛み以外に痺れ、感覚異常、筋力低下などを起こします。
これらの症状がある場合は、まずは神経圧迫を疑って検査する必要がありますので、放置せずに相談するようにして下さい。

※施術効果には個人差があります。