頭痛とストレートネック
症状
32歳 女性
頭痛と肩こりを訴えて来院。
頭痛は2日に一回のペースで起こり、頭痛薬を飲まないと耐え難い状態にある。
首肩コリは慢性的で、学生時代から気になっている。
デスクワークで一日7時間以上はPCに向かっている。
あまりにも頭痛が多いので病院に行ったところ、ストレートネックが原因と言われた。
頭痛の記録を取っているが、ここ数ヶ月は頭痛の頻度が高くなってきている。
分析
頸部から肩にかけての筋肉は緊張し、首の可動域は減少していた。
特に上を向く動作では痛みのため真上を見ることができなかった。
また、やや猫背で座ったときに頭の位置がやや前にあり、デスクワーク中の姿勢で頚部の筋肉に緊張が見られた。
施術
運動学的に問題のある関節にアプローチし、筋肉の機能を正常化するようにアプローチ。過度に同時に構造的な負担を減らすように姿勢も調整した。
運動学的にも負担が少ない状態を作るよう
初回の施術後には頚部の可動域は5割改善したが、痛みが残っていた。
3回目の施術後には頚部の運動時痛はなくなったが、可動域は7割程度だった。
5回目の施術後には可動域にも問題がなくなっていた。
3回目の施術後からは頭痛の頻度が減っていき、5回目の施術後からは3週間以上、頭痛は起きていない。
考察
以前厚生労働省が調査した結果では、パソコンなどのモニターを使って仕事をしている女性は男性よりも首肩に何らかの痛みや辛さを抱えているケースが多く、KIZUカイロプラクティックで調べた結果ではデスクワーカーに限ると厚労省の結果より、すっと多くの女性が首や肩に何らかの自覚的な痛みや辛さをもっているようです。
他職業との比較や、労働時間や環境などの関連因子も調べる必要がありますが、環境整備等々含めて対応を取っていく必要性は高いように思います。
以前にも書きましたが、「疲労のコントロール」という定量化しにくい要素を放置せず、頭痛や肩こりの軽減という主観的な指標を改善する事も無意味なことではないように思います。
働き方改革による労働時間の削減は、効果の程、その領域が複雑なので、個々に感じる恩恵は主観的評価に寄るところが大きいように思います。(他の制度も変わりありませんが・・・。)
ともあれその次の一手として更に「疲労のコントロール」を手がかりに肩こりや頭痛の減少といった次の指標が必要だと思います。