腰痛を伴う梨状筋症候群
症状
60代前半 女性
2週間前から右脚にしびれを感じるようになった。
お尻と腰にも痛みがあり、しびれもそれに伴って発症する。
ここ数か月でジムに通い、サーキットトレーニングをしていた。
腰には普段から違和感はあったが、トレーニングを始めて調子が良かった。
しかし、だんだんと痛みとしびれが出るようになり、
右脚に体重を載せると痺れが強く出るようになった。
2週間後に登山にいく予定があり、なんとかして行きたいと来院されました。
分析
右脚に体重を載せると強い痺れがあるので、体重を左にかけるようにして立っていた。
右の臀部(梨状筋)を軽く触るだけで痺れが増悪する。
左の殿筋群、腸腰筋、腰方形筋、右の内転筋群などが過緊張を起こしていた。
SLR検査にて30度で痺れが再現された。
施術
右の梨状筋への直接的な施術は行わず、
左の短縮した筋肉の緩和とストレッチを行った。
加えて左の仙腸関節や股関節の矯正も行た。
この時点で痺れは半分以下になった。
右の内転筋群を緩め股関節の間接的な操作を行い梨状筋の緊張を緩めた。
施術後は来た時が100%とすると30%まで痺れが消失した。
考察
今回の症状は、股関節が右への動揺性が強く、股関節と仙骨に付着する梨状筋への
負荷が強くなり過緊張を起こしたものと考えられました。
梨状筋症候群は梨状筋が過敏になっていることが多く
直接的に施術をすると痺れが悪化することがあります。
過敏になっているのは、他の筋肉に影響を受けているからです。
今回は右の内転筋群、左の殿筋群、腸腰筋、腰方形筋などが、
原因となっていたので、そこを中心にアプローチを始めました。
何が原因で患部に負担が掛かっているかを見極めることが
非常に重要な症例でした。
この調子であれば、登山も可能でしょう。
※施術効果には個人差があります。